IP無線機とは?
目次
IP無線機とは?
最近よく耳にするIP無線機。『IP無線機はどんな無線機なのか?』
『どんな仕組みなのか?』『何ができるのか?』他の無線機と比較しながらIP無線機の特徴を解説していきます。
他の無線機と何が違うの?
一般的な無線通信は無線機から発射された直接の電波を利用します。
つまり、無線機の通信距離は無線機の能力や周囲の環境よって異なってきます。
一方、IP無線機は携帯電話のネットワークを利用することによって北海道から東京
大阪、沖縄等、日本全国の携帯電話エリア内で利用することができます。
携帯ネットワーク利用するので『無線免許は不要』で『定額』でご利用頂けます。
IP無線機の仕組とは?
IP無線機は携帯電話網のパケット通信機能を利用し音声をVOIP化して通信を行う 無線機です。要約すると携帯電話のインターネット回線を利用し音声を符号化し圧縮して通信を行う仕組みになります。
IP無線の通信モードは?
IP無線の通信はモードを選択して使用することができます。
・全グループ一斉通信 通信中の無線機があってもその通信を強制的に切断し送信者が全無線機に対して一斉送信できるモード
・全グループ通信 グループ分けされた全てのグループに対して送信できるモード
・グループ通信 グループ分けされたグループ内で通話するモード
・個別通信 電話と同じで選択した無線機との1:1の通信モード
位置情報が取得できますか?
GPSを利用して車や人の動きも簡単に把握ができます。位置情報はインターネット経由で
提供されるクラウドサービスやセキュアな閉域ネットワークを利用した自社運用型等を利用したものがあります。インターネット経由のシステムであればタブレットやスマートフォンでも位置や運行状況が確認できます。
位置情報による動態把握は物流業で多く利用されていまがその他の事例を挙げてみます。
幼稚園・ホテル・病院・デイサービス・自動車学校・生コンや清掃事業者・観光バス・警備会社・ロードサービス等多くの業種で活躍しています。
WI-FIと050
IP無線の中にはWI-FI接続や050発信機能を持った製品もあります。
携帯電波が入らないがWI-FI環境がある場所での利用に最適です。大規模施設の奥まった管理室や機械室等です。メーカーによりネットワークのコンセプトが異なるので全てのIP無線機にWI-FIや050機能は付いるわけではありません。
BCP対策としてはIP:WI-FI:050の3つの経路を1つの無線機で利用できるのでコスパの良い機器と考えられます。
災害時の通信機として使えるの?
東日本大震災時には多くの携帯電話が使用できなくなりました。
要因として大きいのは携帯電話会社が通信抑制を行ったことによります。
この抑制は輻輳(通信が集中すること)によりシステム全体がダウンすることを未然に防ぐための処置で最大95%の通信抑制(音声)を行いました。又、他の要因として電源損失もあり電気がこないために基地局が停波しました。
震災後、携帯各社は基地局に非常用電源やバッテリーを装備し基地局の24時間化無停電化を進めております。
IP無線はもともと抑制のあった音声回線ではなく、抑制率が低かったデーター回線を利用しているので災害時の通信機として利用できる確率は高くなります。
ディスパッチャー
IP無線機用ディスパッチャーソフトをPCに設定することでPCがIP無線機になります。管理者はIP無線端末から送られてくる動画を他の端末と動画共有しながらPC上で端末と通話することができるので素早い指示を出すことが可能になります。災害時等の被害状況確認にも利用できる新しい機能です。
IP無線機の形状
IP無線機の形状にはハンディタイプと車載タイプがあります。
ハンディ型・車載型です。電源装置の車載型を組み込むと基地局型になります。
どちらもGPSが利用できるので幼稚園の送迎では添乗の先生がハンディタイプ
を持って利用されるケースもあります。利用シーンにあわせて選択しましょう。
まとめ
IP無線機は通信の安定性が評価され空港や駅等で多く利用されています。
免許申請や外部アンテナも不要なので短時間で高品質なネットワークをご利用できます。
お問い合わせお待ちしております。