アナログ簡易無線の周波数使用期限の延長とデジタル簡易無線について
目次
アナログ簡易無線の周波数使用期限の延長とデジタル簡易無線について
総務省は周波数再編アクションプランにおいて簡易無線のデジタル化(令和4年11月30日迄の使用期限)を推進していましたが、新型コロナ感染症による社会経済への影響等により、デジタル方式の簡易無線等への移行に遅れが生じることが想定されることから、激変緩和措置としてアナログ簡易無線局の周波数使用期限を2年限り延長(令和6年11月30日迄)に改正されました。
改正の概要
・350MHz帯及び400MHz帯のアナログ簡易無線局の周波数期限については
『令和4年11月30日』から『令和6年11月30日』とする。
・改正案アの施行日以降、350MHz及び400MHz帯の簡易無線局は『再免許』
に限る。
アナログ簡易無線の現状
アナログ簡易無線機の生産は各メーカー共に生産を終了しております。一部デジタル・アナログ両用機がございますが在庫数には限りがあります。
アナログ無線機及び一部アナログ・デジタル両用機についても修理対応が終了しており
機器の修理はできません。
アナログ簡易無線をご利用中のお客様はデジタル簡易無線への移行をお勧め致します。
アナログ簡易無線とデジタル簡易無線の概要
区分 | デジタル(免許局) | デジタル(登録局) | アナログ(免許局) |
周波数 | 467MH帯(UHF) | 351MHz帯 | 465・468MHz帯
UHF帯 |
チャンネル数 | 65チャンネル | 30チャンネル | 35チャンネル |
最大電力 | 5W | 5W | 5W |
免許申請 | 個別免許 | 個別・包括登録 | 個別免許 |
運用できる区域 | 全国の陸上
日本周辺海域 |
全国の陸上
日本周辺海域 |
全国の陸上 |
キャリアセンス | 無 | 有 | 無 |
通信の相手 | 免許人所属の無線機 | 不特定者可 | 免許人所属の無線機 |
デジタル簡易無線とアナログ簡易無線の違い
デジタル簡易無線とアナログ簡易無線を比較してみます。
デジタル簡易無線の特徴
・通信に秘話コードが入れられるため通信内容が漏れにくい。
・雑音がアナログ無線と比較して少ない。
アナログ簡易無線の特徴
・通話での遅延が少ない。
・バッテリーの消費が少ない。
秘話コード
32,767~491,505通りの秘話キーを装備しており秘話コード設定することで他の無線局に通信の内容が漏れることを防ぎます。
ノイズキャンセル
周囲の騒音等をソフトウエアや独立したノイズ検出用マイクでノイズキャンセル効果を高めクリアな通信を確保します。
スキャンとデュアルPTT
予め設定したチャンネルをスキャンし信号を受信すると音声が出力されます。
送信はメイン・サブの送信ボタンで切り替えて通信を行います。
管理者が複数のチャンネルの異なるグループを管理する場合に便利です。
ショック&マンダウン検知機能
設定された衝撃や無線機が設定時間を超えて傾いていた場合に無線機が緊急アラームで知らせます。
Bluetooth機能
オプションの外部マイクをコードレス化及びハンズフリーでのオペレーションが可能に
なります。
GPSによる位置情報の取得
GPSユニットで位置情報を取得し基地局へ情報を送信します。基地局と連結したPC上に
位置情報を表示します。
まとめ
アナログ簡易無線の周波数使用期限は延長になりましたがアナログ簡易無線機を
ご利用中のお客様はデジタル簡易無線への移行をお願い致します。