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トランシーバーの種類と特徴を解説

ビジネス、プライベート問わず、様々なシーンで活躍するトランシーバー。実は用途によって使用されるトランシーバーの種類は変わってきます。

今回は、トランシーバーの種類や特徴を分かりやすく解説。ご自分の使用目的に合ったトランシーバーを選ぶためにも、きっちりと頭に入れておきましょう。

 

 

 

 

トランシーバーの種類を紹介

トランシーバーには大きく分けて、3つの種類があります。

・特定小電力トランシーバー

・簡易業務用無線機

・IP無線

 

3種類を通信距離のみで比較をすると次のようになります。

特定小電力トランシーバー 簡易業務用無線機 IP無線
距離 200m 5km 携帯電話の範囲

 

長距離でも使用できる機種を使用したいと考えてしまいますが、3種類にはそれぞれ特徴が。

種類ごとのメリットやデメリット、用途を見ていきましょう。

 

免許不要で低価格!近距離専門の特定小電力トランシーバー

出力が小さく、近距離の通信に使われるのが、特定小電力トランシーバーです。

 

特定小電力トランシーバーのメリット

・免許や登録が不要

・電池1本で長時間使える(13~70時間程度)

・小型で軽量

・低価格な製品が多い

 

特定小電力トランシーバーは免許や登録が不要で、小型・軽量、低価格。

気軽に使用することができます。

 

特定小電力トランシーバーのデメリット

・通信距離が短い(約200m)

・遮蔽物の影響を受けやすく、屋内―屋外間では、ほぼ通信ができない

・使用者が多く、チャンネル数も限られているため、混信が多い

 

特定小電力トランシーバーは遮蔽物の影響を受けやすいため、屋内の同じフロア間の通信か、屋外間での通信で使用すると考えてください。屋外でもビルなどの障害物があると、通信距離が大幅に減少することも考慮しましょう。

 

特定小電力トランシーバーの用途

・道路工事やクレーン作業

・小規模イベント

・キャンプや釣りなどのアウトドア

・サバイバルゲーム

 

イベント会場などでスタッフが使用しているトランシーバーは、ほとんどが特定小電力トランシーバーです。

小型で軽量のため、使用者に疲労感を与えないという利点からも選ばれています。

 

オールマイティーに活躍する簡易業務用無線機

大規模イベントで使われる簡易業務用無線機。

出力が大きいため、通信距離は5kmにも及びます。

 

簡易業務用無線機のメリット

・通信距離が長い(5km)

・出力が高いため、通信の安定性が高い

・特定小電力トランシーバーに比べ、混信の可能性が低い

 

特定小電力トランシーバーは、通信距離が足りない場合に使用します。

また、仕組み上混信の可能性が低く、大切な会話を他人に聞かれるリスクが減少します。

 

簡易業務用無線機のデメリット

・本体が重い

・高価格

・電池の消耗が激しい(6~12時間程度)

・免許または登録が必要

 

簡易業務用無線機は、特定小電力トランシーバーより通信距離が長いというメリットはありますが、本体が重いため、ハンディで長時間使っていると疲労感を感じます。また、高価格で免許や登録が必要であることから、気軽に使うことはできません。

導入には専門家のアドバイスを聞くようにしましょう。

 

簡易業務用無線機の用途

・大規模フェス

・国際会議

・スポーツ大会

 

イベント会場と駐車場の距離が数km離れているような、大規模イベントで使用されます。

また、国際会議などの失敗が許されないイベントでは、特定小電力トランシーバーよりも通信の信頼度が高い簡易業務用無線機が使われます。

 

超広範囲でどんなイベントでも使えるIP無線

IP無線とは携帯電話の通信網を使って通信する無線機です。

通信エリアは全国に跨ります。

 

IP無線のメリット

・通信エリアが広い(携帯電話と同じ範囲)

・屋内外、携帯電話が繋がる場所であればどこでも使える

・軽量で電池も持ちがいい

・免許や登録は不要

・混信がない

・GPSの位置情報を送信できる機種も存在

 

通信エリアが広いため、本部と移動車との通信に使用されることが多いです。

 

IP無線のデメリット

・携帯電話が繋がらない山間部や海では使えない

・場所や時間帯によっては、回線が混雑し、繋がらなくなることがある

・毎月の通信費用がかかる

 

災害発生時などの緊急時には回線が混雑し、繋がらなくなるリスクがありますので、注意が必要です。

 

IP無線の用途

・トラックの荷物配送

・長距離バス

・マラソン大会

 

トラックや長距離バスはIP無線とすごく相性が良いです。道路状況による遅延を防ぐために、本部から空いているルートの指示を受けることができます。また、タクシー業界でも導入が進んでいます。タクシーでは現在でもアナログ無線が多く使われていますが、いずれはデジタルに移行する必要があります。

そこで注目されているのがIP無線です。広範囲、GPS機能、混信がないなど、利用に適した条件が揃っています。

 

まとめ

3種類のトランシーバーにはそれぞれ特徴があり、メリット・デメリットが存在します。

大切なのは自分の用途に合う製品を見つけること。

これまで紹介したトランシーバーを比較すると次のようになります。

3種類のトランシーバーを比較

特定小電力トランシーバー 簡易業務用無線機 IP無線
距離 200m 5km 携帯電話の範囲
遮蔽物の影響
本体重量 軽い 重い 軽い
電池の持ち 良い 悪い 良い
通信費用
価格 安い 高い 高い
免許・登録 不要 必要 不要

 

費用の面からは圧倒的に特定小電力トランシーバーが有利です。しかし、安いからと言っても使えなくては意味がありません。

それぞれの特徴を整理し、自分の用途に合った製品を選ぶようにしましょう。

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